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豪|カカオ:ビーツココア

ビジネス通訳|日英中(台湾)逐次通訳:食文化・食材


オーストラリアは日本では馴染みのない変わり珈琲やチョコドリンクが流行っています。通常のカフェラテやホットココアに日本の抹茶(グリーンティ)をはじめ、ウコンビーツをブレンドしてバラエティメニューとして出しています。

日本の抹茶は寿司や天ぷらなど、日本食が流行っている頃からすでにオーストラリアではよく知られているものだが、カフェにウコンとビーツが登場したのはここ10年くらいのことではないかと思います。

日本食が流行ったのも「健康志向」を訴えるオーストラリア文化だから、という要素が大きかったので、さしずめウコンとビーツも同じ系統で打ち出されたのでしょう。もともと、ビーツは 30年前に私がオーストラリアに移住したての頃に学校の売店で売られているハンバーガーやサンドイッチに必ず入っていて、あの真っ赤っかの玉ねぎスライスのような漬物は台湾にはなく、かなり印象的で軽くカルチャーショックを受けました。

サラダにはもちろんよく具として出されているし、ビーツはオーストラリアでは身近な食材です。これをドリンクにブレンドするとどんな色になるかと言うとピンク色です。昨年このサイトに通訳受付業務一時休止のお知らせを出させていただいた時に、オーストラリアのオーガニックのビーツパウダーを使ったカフェラテの写真が載っています。よかったら見てみてください。

さて、赤いビーツを加えたホットココアのパウダーですが今ではオーストラリアのスーパーから普通に購入できます。その中で製造から包装までへのこだわりが気に入っているのは Nomad Chocolate 社です。女性のパイオニア社長で幼い頃からご両親はオーガニック栽培や手作りの美容品などに手掛けていて、そんな環境で育った彼女はもともと珈琲業界の玄人です。

ある日、珈琲のフィールドワークで南米を回っている時に彼女は現地の人からいっぱいのホットチョコレートをご馳走になりました。それまで飲んだことと全く異なるもので深く感動したそうです。その味を再現したく自分の手でそういうチョコレートを作り出したいという想いで今の会社を設立したそうです。

ここで質問です。皆さんはカカオという実を使ってチョコレートを作ったことはありますか。

日本ではまずほとんどの人はチョコレートといえばすでに液体の状態になっているのか、固まった板チョコなどしか見たことないのでしょう。私もです。

しかし、実はイタリアの知り合いにチョコを作りたいと言った時に「スーパーに行ってカカオ(チョコじゃないよ、実です)を買ってきて砕いてオリーブと塩でやればいいじゃない?」と聞かれたことあり「スーパーなんてそんなの、売ってないよ!」と答えた私だったが、それが当たり前となっている国があることを初めて知りました。

その知り合いは、パンをはじめ、チョコも普通の家で自分たちでオリーブと塩で作っているのです。ちなみに、田舎住まいではなくローマの医師です。

なんて贅沢だと思いました。そして 40年間以上も生きて珈琲やチョコが大好きと言いながらこんなに長く消費してきても「本物の味」はもしかしたら全然違うもので、いまだに自分は知らないかもとハッとさせられました。

下記写真に写っている Nomad Chocolate 社のチョコドリンクは本物かどうか私が判断しようありませんが、味は素朴で添加物は一切入っていません。オーガニックものがあればそれを優先して使い(オーガニックとは化学肥料や殺虫剤が用いられていないことだそうです)、カカオ・ビーツ・シナモン・砂糖はオーガニックのようです(成分の一部として入っているナツメグ・生姜・クローブはそうでないかもしれません)。

ホットミルクなどと混じれば、色は包装通りのラズベリーピンクになり、それを表現するかのように商品名も「ルビーの至福(Ruby Bliss)」と命名されています。イラストはとてもキュートで密封性の高い缶に入っています。別の会社でジッパーの効かない商品も買ってしまったが、正直この缶の方がありがたいです。

いつか、中南米などの昔からの製法でホットココアを作り、味わうことは私の一つの夢です。そしてイタリアのようにオリーブと塩でカカオの実を使って自家製チョコを作ることもね。

オーストラリアの食文化・食材に興味ある方へ:ご参考に ]

オーストラリアの食文化・食材(2020年記事まとめ)は、別途 note の「食文化・食材の棚」というマガジンに保管しております。その棚(マガジン)には他にも台湾の食文化・食材(2020年記事まとめ)や、他の食文化・食材関連記事やレポートの抄録を置いてあります。宜しければどうぞ、そちらもお気軽にご参照ください。

日英・日中・英中通訳:カカオとチョコと食文化
ビジネス通訳|日英・日中・英中:ビーツココア

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Brenda Chen