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消化器内視鏡通訳:アニマルラボ

医療通訳|医学通訳|消化器内視鏡専門通訳(日英中)


大手医療機器メーカーに 7年間ほど勤めていたが実際にプライベートラボを抱えられるのは、上場企業でないと難しそうでした。日本も基本海外と同じく限られた機関や企業しかラボを持っていません。

日本の場合は一般企業も借りられるのは神戸のポートアイランドに所在している神戸バイオメディカル創造センターや成田の IVTeC(株式会社アイビーテック)などが代表的に挙げられます。どちらも空港からアクセスが良く実験動物の飼育や管理も行われています。

他にもラボが点在しているだろうが、当時勤めていたメーカーはグローバル的な企業ではあるが、日本法人がまだ中小企業規模で、価格面や空き率などにおいて現実的に借りられるのはこの二つだったのです。成田の方は下見だけ行きましたが、その後社内のラボ開催に対するコンプライアンス規制が変わり、結局在職中に私が実際に使うことはありませんでした。

海外の場合、私が実際に経験したのは、実家でもあるブリスベンにある MERF (Medical Engineering Research Facility) ラボでした。MERF は QUT (Queensland University of Technology - クイーンズランド工科大学) が所有しているラボで、前職の時は私が 2回ほどお世話になりました。

オーストラリアのアニマル開催にあたり、もっとも印象的だったのは実験動物に対する慎重さです。動物の使用を申請するにあたり、半端ない書類作業が要求されます。なぜアニマルじゃなければいけないのか、主にそれを解説と説得(証明)するための内容です。そして、その内容が動物権利倫理会に通らなければ、動物を使ったラボが開催できません。

当時、私のオーストラリアの同僚がこの申請をやってくれましたが、中身を見るととても厳しいもので驚いた覚えはあります。さらに、実験動物の搬送から当日までの収容施設においては最高の環境でなければなりません。温度管理はもちろんのこと、餌や水質なども問われます。まさに人間界の三つ星ホテルのスイートルーム並みの環境です。

そして開催当日は動物の苦痛を最小限に抑えるために手術・手技研修中に専門の動物医がついていて体調管理(麻酔など)を行われ、終了後には安楽死という形で動物を送り出すのです。研修中は一切動物の写真を撮ってはいけません。写真が SNS などで流れた場合はその企業や団体が今後ラボ使用どころか、立ち入り禁止とされます。それくらいオーストラリアは昔から動物に対する関心と愛情の意識が高いのです(人間に対しても同じであってほしいですが)。

通訳の面においては、オーストラリアのアニマルの場合、手技のデモストレーションを行う講師と取れた検体を処理し顕微鏡で見ながら検体の説明をしてくれる病理医と同じ部屋にいながら二箇所に分かれたので大変でした。両方同時発生しているのでどちらか一方に行くともう一方の通訳ができなくなるので、正直難しかったのです。

手技デモストレーションは、講師のやり方を目でみればある程度伝わるというのもあり、説明の内容も割合単純なものだったので、結局検体の方を重視してしまいました(病理医の英語が早くて聞き取りにくく、手技デモの講師がアジア人で日本人にとって比較的に聞き取りやすいからというのもありました)。日本から 6人ほどの医師が参加されている中で全員完璧にカバーできなくて不便の思いもおかけしたかもしれません。

日本(神戸)のアニマルラボの時は、日本人の医師が病理医に勤めてくださったので、英語通訳必要なのは、手技デモされる外国人の先生の部分だけでおかげで通訳が間に合わないなんてことはありませんでした。

どちらもラボでのハンズオンセッションの他に座って聴講する座学セッションもありましたが、スライドがあれば基本日本の先生達は概要を把握できるので、内容を見ながら日本ではあまり馴染みない話題や日本と異なる部分、もしくは(私は社員だったので)企業として強調したいものがあった場合のみ、逐次通訳させていただきました。

当日、何が起こるのか分からない部分があるのはまた通訳の醍醐味の一つです。

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