ビジネス通訳｜日英中（台湾）逐次通訳：食文化・食材
前回の記事でも少し言及させていただいた「仙草（シェンチャオ）」という食材ですが、もともと薬草・ハーブという位置付けの植物から作られたもので、なぜか台湾では甘味（スイーツ）として食べることが多いのです。
日本語の名称では「センソウ」あるいは「センゾウ」に当たりますが（英語では「Grass Jelly」）、豆花や芋圓などと同様に基本冷たくして食べるか、温かくして食べるかです。あったかい仙草は「焼仙草」（シャオシェンチャオ）といい、秋・冬の台湾定番スイーツの一つでもあります。
台湾の仙草は冷たいものでも、温かいものでも基本外見は真っ黒です（写真参照）。冷たいものは基本ゼリーのようなもので、四角いのキューブに切られるのです。コーヒーゼリーのようなイメージに近いですね。
一方、焼仙草の食感ですが、はじめはトロトロの液状なのに、冷えていくにつれて徐々にゼリー状に固まっていくのです（写真にあるものは焼仙草）。焼仙草は基本ドリンク（スープ）のようなものなので、シロップ代わりに芋圓などのトッピングと合わせて食べるのです。
冷たい仙草は逆にかき氷や他のスイーツのトッピングとして使えて、練乳や牛乳との相性もよく幅広い楽しみ方があります。味は独特で草のような苦味をしながらも淡々とした甘みがあります。
仙草は薬草・ハーブの類なので、明確な科学根拠がないものの、漢方薬の中では性は涼とされ、煎じて飲むと暑気あたり、喉の渇き、熱毒に効用があるとされます。台湾をはじめ、中国語圏の中では仙草と冬瓜を煎じて暑気あたり防止、解熱の民間薬、飲料として利用してきた歴史はあります。
逆に冬は温かくして飲むことによって、気管支を開く効能により身体の中から暖まります。さらに、ニキビや吹き出物・腸にもいいので、便秘にも効果がありますから、ダイエット効果も期待できます。
その他にも糖尿病、高血圧、風邪、関節炎、筋肉痛に対する治療効果があるともいわれるが、薬効が証明されていないので、日本の薬事法上は効能を書かない限り、医薬品とされません。
仙草はもともと中国原産の一年草で、福建省、広東省、江西省、広西チワン族自治区など主に南部に分布します。台湾では、逆に北部の新竹県、苗栗県、桃園県などの客家居住地を中心に栽培されていて、中でも新竹県関西鎮が産地として名高いです。基本、亜熱帯性の気候（気温は20 〜 25度以上）で海抜が低く日当たりが良く、さらに水はけの良い土壌が良いとされています。そのため温帯性気候の日本ではほとんど栽培されていません。
仙草は毎年3月から4月の春頃に種をまき、秋口の9月から10月にかけて収穫されることが多く、50 cmくらいの背丈になることが多いですが、条件が揃えば 100 cmくらいにまで成長することもあります。晩秋に赤紫色をした約 3 mm 程の小さな花が咲き、逆卵型の実をつけます。
食材として販売されている仙草は、乾燥させて黒くなった地上部の葉や茎です（乾燥していないものを使うと緑色な仙草ゼリーになります）。重曹を少し加えて煮つめて漉すと、デンプンとペクチンなどの多糖類が溶出しているため、冷えれば凝固して黒いゼリー状になります。
日本でも都心や中華街などの中国食材を扱う店で売られているようですが、ほとんどは自宅で作れる乾燥粉末となっています。実際に干された葉や茎を購入したい方（もしくはその外見を見たい方）ならば「神戸 林商店」の干し仙草 をご覧ください。
氷砂糖や黒糖などを加えてかき混ぜて溶かし、漉し取った仙草スープを冷蔵庫で冷やせば『仙草茶』として飲用することもできます。ゼリーを作った場合はシロップやコーヒーミルクをかけて食べると美味しいでしょう。
ちょっと変わった食材ですが、台湾スイーツが好きな方ならば是非挑戦してみていただきたい一品です。ボナペティ！
台湾の仙草は冷たいものでも、温かいものでも基本外見は真っ黒です（写真参照）。冷たいものは基本ゼリーのようなもので、四角いのキューブに切られるのです。コーヒーゼリーのようなイメージに近いですね。
一方、焼仙草の食感ですが、はじめはトロトロの液状なのに、冷えていくにつれて徐々にゼリー状に固まっていくのです（写真にあるものは焼仙草）。焼仙草は基本ドリンク（スープ）のようなものなので、シロップ代わりに芋圓などのトッピングと合わせて食べるのです。
冷たい仙草は逆にかき氷や他のスイーツのトッピングとして使えて、練乳や牛乳との相性もよく幅広い楽しみ方があります。味は独特で草のような苦味をしながらも淡々とした甘みがあります。
仙草は薬草・ハーブの類なので、明確な科学根拠がないものの、漢方薬の中では性は涼とされ、煎じて飲むと暑気あたり、喉の渇き、熱毒に効用があるとされます。台湾をはじめ、中国語圏の中では仙草と冬瓜を煎じて暑気あたり防止、解熱の民間薬、飲料として利用してきた歴史はあります。
逆に冬は温かくして飲むことによって、気管支を開く効能により身体の中から暖まります。さらに、ニキビや吹き出物・腸にもいいので、便秘にも効果がありますから、ダイエット効果も期待できます。
その他にも糖尿病、高血圧、風邪、関節炎、筋肉痛に対する治療効果があるともいわれるが、薬効が証明されていないので、日本の薬事法上は効能を書かない限り、医薬品とされません。
仙草はもともと中国原産の一年草で、福建省、広東省、江西省、広西チワン族自治区など主に南部に分布します。台湾では、逆に北部の新竹県、苗栗県、桃園県などの客家居住地を中心に栽培されていて、中でも新竹県関西鎮が産地として名高いです。基本、亜熱帯性の気候（気温は20 〜 25度以上）で海抜が低く日当たりが良く、さらに水はけの良い土壌が良いとされています。そのため温帯性気候の日本ではほとんど栽培されていません。
仙草は毎年3月から4月の春頃に種をまき、秋口の9月から10月にかけて収穫されることが多く、50 cmくらいの背丈になることが多いですが、条件が揃えば 100 cmくらいにまで成長することもあります。晩秋に赤紫色をした約 3 mm 程の小さな花が咲き、逆卵型の実をつけます。
食材として販売されている仙草は、乾燥させて黒くなった地上部の葉や茎です（乾燥していないものを使うと緑色な仙草ゼリーになります）。重曹を少し加えて煮つめて漉すと、デンプンとペクチンなどの多糖類が溶出しているため、冷えれば凝固して黒いゼリー状になります。
日本でも都心や中華街などの中国食材を扱う店で売られているようですが、ほとんどは自宅で作れる乾燥粉末となっています。実際に干された葉や茎を購入したい方（もしくはその外見を見たい方）ならば「神戸 林商店」の干し仙草 をご覧ください。
氷砂糖や黒糖などを加えてかき混ぜて溶かし、漉し取った仙草スープを冷蔵庫で冷やせば『仙草茶』として飲用することもできます。ゼリーを作った場合はシロップやコーヒーミルクをかけて食べると美味しいでしょう。
ちょっと変わった食材ですが、台湾スイーツが好きな方ならば是非挑戦してみていただきたい一品です。ボナペティ！
[ 台湾の食文化・食材に興味ある方へ：ご参考に ]
台湾の食文化・食材（2020年記事まとめ）は、別途 note の「食文化・食材の棚」というマガジンに保管しております。その棚（マガジン）には他にもオーストラリアの食文化・食材（2020年記事まとめ）や、他の台湾食文化・食材関連記事やレポートの抄録を置いてあります。宜しければどうぞ、そちらもお気軽にご参照ください。
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