ビジネス通訳|日英中(台湾)逐次通訳:食文化・食材
前回のグリーンバナナパウダーに続き、今回は少し変わったスーパーフードをご紹介します。
スーパーに普通にあれこれのスーパーフードが棚に並んでいる昨今のオーストラリアですが、その中の一つは「Hemp Flour (ヘンプパウダー)」というものがありました。
HEMPは「麻」を指しています。日本は布の繊維として古くから使っている植物でもあります。この植物の実は「ヘンプシード(HEMP SEED)」、要するに「麻の種」です。これを粉にしたらヘンプパウダーになるわけです。
麻という植物は実に古くから様々な場面で人の暮らしに活用され、役立ってきました。葉っぱから根っこまで使われていないところがないと言えるほど大活躍です(詳しくは Hemp Foods Japan 公式HP ご参照。ここにもっとも専門的で詳しい情報が書かれています)。
私は乾燥肌よりで、冬が乾燥するオーストラリアをはじめ、カナダや日本なども冬は保湿度の高いボディクリームを必要としています。THE BODY SHOP (ザボディショップ) の重点ケア商品シリーズの中にも「ヘンプ」あるように、化粧品や美容品の分野でも重宝されています。
グリーンバナナと違って、オーストラリア産ではないのですが(パッケージも「Packed in Australia from imported ingredients」と書いてあります →「材料は輸入品で、包装はオーストラリア国内にて」の意味)。最近スーパーフードの中でも結構話題を集める食品・食材の一つです。
中英通訳・中日通訳:ヘンプパウダーのアレルゲン表記 |
ヘンプシードから作られたヘンプパウダーは、腸活に不可欠な繊維が豊富なのは言うまでもなく、パッケージに掲載している栄養成分一覧表でも目立つくらい、オメガ6 と オメガ3 という「必須脂肪酸」が豊富なのはもっとも大きな特徴といえましょう。
もう一つ目立つのは「ALA(5-アミノレブリン酸の略称)」の多さです。地球上の生命誕生に関連している物質で化学的に製造するのは難度が高いとされています。微生物や発酵食品によくみられるようで、この成分はヘンプシードとそのパウダーに多く含まれています。
日英通訳・日中通訳:ヘンプ栄養成分一覧表 |
消化・美容・元気の源のスーパーフードと言われる理由が頷きます。ただ、少し驚いたのはパウダーの場合は決してグルテンフリーではないということです。
オーストラリアはアレルギー源となる成分の表記がとても厳しいので、実際にパッケージを見ると「May be present(入っている可能性有)」に「グルテン、牛乳、ピーナッツ、大豆、胡麻、その他ナッツ」とリストアップされています(一つ前の写真をご覧ください)。
商品にもよりけりでしょうが、オーストラリアの大手スーパー「Woolworths」で売っているこのヘンプパウダーは、100%グルテンフリーやアレルギーフリーの食品ではなさそうです。
これを小麦粉の代用品としては使えないのですが、健康促進のため、市販のパンケーキミックスに混ぜてホットケーキを作ってみました。食感はゴマが入っていて、噛んだらザラザラしている感があり、味は黒ごまと亜麻仁の融合みたいな印象を受けました。
焼き菓子におけるヘンプ・パウダーの活用 |
焼き菓子をはじめ、ピザの生地、ヨーグルトやスープ、シリアル、果物のトッピング、そしてスムージーに入れて濃くしたりするなど、メーカーからのアドバイスが書かれていました。日本では「ヘンプパウダー」はあまり馴染みないスーパーフードかもしれないが、現在ネット通販などで購入可能のようです。
ボナペティ!
[ オーストラリアの食文化・食材に興味ある方へ:ご参考に ]
オーストラリアの食文化・食材(2020年記事まとめ)は、別途 note の「食文化・食材の棚」というマガジンに保管しております。その棚(マガジン)には他にも台湾の食文化・食材(2020年記事まとめ)や、他の食文化・食材関連記事やレポートの抄録を置いてあります。宜しければどうぞ、そちらもお気軽にご参照ください。
英日通訳:ヘンプシードのパンケーキ |
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