ビジネス通訳|日英中トリリンガル:経営・戦略・商談・交渉
医療や医学(消化器内視鏡)分野で国際的な研究会やフォラムに何度も逐次通訳者として立ち会ってきました。国が変われば文化や習慣も変わるので手法や思考が異なるのは当たり前ですが、これはグローバル企業の中ではどんなものでしょうか。
普通に考えれば同じ会社なので、経営理念や営業方針など全社員が共有しなければ組織として成り立たないものに対しては国や地区によって考え方が異なったり話が理解し合えない現象はおこらないと思ってしまいますが、現実の中ではそうはいきませんでした。
子供の頃に紙コップに糸をつけて伝言ゲームというのがあります。必ず最初のメッセージと最後聞き取ったメッセージが異なるのは本当に面白くて興味深いです。インターネットや SNS 社会になった今も、この現象は変わりません。グローバル企業の Vision(ビジョン:経営理念)を社内外に共有する行為も同じだと思います。
コカコーラやマクドナルドなど、いわゆる広告宣伝のベテランとして知られている大手企業はコマシャルなどでそういったコミュニケーションの誤差がないように色々工夫と投資し、企業イメージと商品メッセージなどを打ち出すことに成功した企業ですが、社内コミュニケーションにおいても同じように成功したかどうかは分かりません。が、私が務めたグロバール企業は外に対しても中に対してもこの誤差を無くすことに対しては弱かったのです。
私の仕事は、8 割以上 違う国か、地域か、部署か、社内と社外を繋いだり紡いたりするような役割でした。そのために中国語・英語・日本語という 三ヶ国語と多文化的なおい立ちと体験に加え、複数の異なる業界に築いたキャリアの経験値を駆使してきました。
が、上記の課題「コミュニケーションの誤差」に関しては、形のないもの(メッセージや理念)を一貫して、統一した形のあるアウトプットに持っていくには、その循環や方程式を支えるしっかりしたインフラが必要だということに気付きました。
しかし、実際に営業チームや企業の行政体制に対して権限なく、在宅勤務など直接に部署や社員と直接かつ綿密にインパクトを与えられる働く環境でもなかったので、最終的にそれに貢献できたことは限られました。
実体験として一つの理念やメッセージを具現化させていくことにあたり、組織として国が変われば商業法、薬事法、労働法など色んな規制から流通の事情まで変わってくることや、それに連れて少しずつ「ズレ」が生じることをこの目で見てきました。
でも、まだこういった社会的な仕組みが一番の壁ではありませんでした。
一番肝心なのはそれを実施するための組織的な体制(仕組み)になっているかどうかでした。横や縦もつなぐべきところが繋いで機能しなければ、形にできません。要は、その形を決定する人々が重要でした。それを決定できるところにいる人々すら話がまとまらなければ、コミュニケーションの誤差をなくせないし、それを支えるインフラも作れません。
色んな業界や場面で通訳してまいりましたが「言葉」や「国の違い」からくる壁よりも人々の「立場」から生まれる差が大きいと感じております。その人は今どんな場所に立ってどういう目的を持ってどんな風景を見ているのか、そういう枠の違い(ズレ)だと思います。
が、上記の課題「コミュニケーションの誤差」に関しては、形のないもの(メッセージや理念)を一貫して、統一した形のあるアウトプットに持っていくには、その循環や方程式を支えるしっかりしたインフラが必要だということに気付きました。
しかし、実際に営業チームや企業の行政体制に対して権限なく、在宅勤務など直接に部署や社員と直接かつ綿密にインパクトを与えられる働く環境でもなかったので、最終的にそれに貢献できたことは限られました。
実体験として一つの理念やメッセージを具現化させていくことにあたり、組織として国が変われば商業法、薬事法、労働法など色んな規制から流通の事情まで変わってくることや、それに連れて少しずつ「ズレ」が生じることをこの目で見てきました。
でも、まだこういった社会的な仕組みが一番の壁ではありませんでした。
一番肝心なのはそれを実施するための組織的な体制(仕組み)になっているかどうかでした。横や縦もつなぐべきところが繋いで機能しなければ、形にできません。要は、その形を決定する人々が重要でした。それを決定できるところにいる人々すら話がまとまらなければ、コミュニケーションの誤差をなくせないし、それを支えるインフラも作れません。
色んな業界や場面で通訳してまいりましたが「言葉」や「国の違い」からくる壁よりも人々の「立場」から生まれる差が大きいと感じております。その人は今どんな場所に立ってどういう目的を持ってどんな風景を見ているのか、そういう枠の違い(ズレ)だと思います。
私が務めたグロバール企業は、高い資金で建てた現地法人とその社員たちの話をよく聞いたり理解したりしないまま、さらに高いお金を払って業界も会社のこともよく知らない、市場も知らない、その国の言葉も知らない、顧客とも信頼関係のない外注の調査会社や調査員に外注し、インターネット経由で選択された顧客へアンケートやヒアリングを実施したこともありました。
違和感を抱いたのは、調査会社が必要でないのではなく(その客観性や距離感がもたらすメリットもある)自社スタッフへの調査も合わせて両方が必要のと、自社内のコミュニケーションの問題すら解決できないのに、社外のコミュニケーション誤差を解消できるはずがないという観点からくるものでした。
ローカライゼーションをよくエンジニアやプログラミング上のことと捉えがちですが、決してソフトウェアなどの情報技術に留まらず、実は企業という生き物としてのローカライゼーションの方がもっとも難しいのです。そして企業の存在意義をもたらせてくれる市場(顧客と競合)を含めてのローカライゼーション、です。
違和感を抱いたのは、調査会社が必要でないのではなく(その客観性や距離感がもたらすメリットもある)自社スタッフへの調査も合わせて両方が必要のと、自社内のコミュニケーションの問題すら解決できないのに、社外のコミュニケーション誤差を解消できるはずがないという観点からくるものでした。
ローカライゼーションをよくエンジニアやプログラミング上のことと捉えがちですが、決してソフトウェアなどの情報技術に留まらず、実は企業という生き物としてのローカライゼーションの方がもっとも難しいのです。そして企業の存在意義をもたらせてくれる市場(顧客と競合)を含めてのローカライゼーション、です。
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日英・日中・英中通訳:コミュニケーションの誤差 |
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