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通訳のメカニズム:通訳者の存在意義

ビジネス通訳|消化器内視鏡専門通訳|日英中トリリンガル


通訳の品質を形成するメカニズム(構造・要素)は下記の三つだと考えられています:

一つ、原稿の品質。

通訳にとっての「原稿」とは発言者が発する言葉です。その文章がなければ通訳というプロセスは発生しないものなので、大元となっている原稿自体の内容があやふやであれば当然通訳の難度が上がり、仕上がり(デリバリー)の品質にも影響を与えます。

二つ、言葉や内容への理解。

何故、翻訳アプリは不思議な文面に変換してしまうのでしょうか。それはまず、一つの言葉に複数の意味があり、更にシチュエーションごと、文化ごとに表現スタイルや伝え方と受け止め方があるからです。これら全てへの理解の元で通訳が仕上がるのです。

なので、通訳者によって仕上がりの良し悪しの差が生じるし、通訳者として個々の特徴や個性も異なります。それによって得意とする分野やクライアントも変わります。

三つ、作文能力と校正能力。

一つ目にあげさせていただいた「原稿の品質」ですが、実際のところ事前に通訳者が万全に準備できるような情報、資料もしくは原稿などは限られているか、ないに等しい場合は多いです。それに加え、発言者全員が言葉の達人かというと、これもほとんどそうでないケースの方が多いです。したがって、良い通訳者は言葉や内容への理解だけでなく、優れた作文・校正能力も同時に備える必要があります。原稿そのものを機械的に言葉の変換せず、発言者の言葉や意図、内容の真意を把握し変化先の言語においてもっとも適切で効果的な文章に切り替えなければなりません。

これからますます IT・AI が進化していくでしょう。そういう意味でも翻訳に携わっている方や通訳者は、言葉とコミュニケーションのセンスがなければ存在意義がますますなくなるのでしょう。原稿を機械的にしか追従できない通訳・翻訳は消える仕事(AIに変わる)の一つだと言えるかもしれません。

ちなみに、翻訳・通訳アプリの進化においてはどれくらい上記の二つ目である「言葉や内容への理解」を AI にプログラミングできるかにかかっています。その次は AI の作文・校正能力のバリエーションをつけるキャパシティです。いずれにしても AI 進化 = 人間の存在意義を見直すことにもつないでいくのは間違いありません。

生きることは、動く(活動する)こと。人間の労力だからこそ生まれる、成り立つ価値とは、それを近い将来により多く深く広く問われることとなるでしょう。


※ 通訳理念についてはパートナーとしての通訳」やビジネス通訳:商談・交渉のウィンウィン」よりご参照頂けます
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Brenda Chen